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あー、あったかい。
ふにふにー。
って体温高いしいい具合に肉付いてっから気持ちいいよなー。
え、いや、褒めてんの。褒め言葉です。
ってか今日一緒に寝ようさー。湯たんぽより気持ち良いわお前。
うわ、ユウこっち睨むなって、冗談だって。
……ん?
なぁ、
胸揉んでいい?
成長期
「どわッ! あぢぃ!!」
「手が滑った」
「神田、ぶん投げたって言うんだよ今のは」
冬の僅かな陽気が差し込む談話室の一角を占領して少年2人・少女1人が休日の午後を過ごしていた。
まだ十代も半ばといった少年は一人は吊り目で黒い髪を後ろで一つに縛っていて、一人は片目を黒い眼帯で覆い赤い髪をバンドで顔にかからないようにあげている。二人は特別背が高いわけでもないが目立った空気を持っている。
一緒になって座っている少女は少し背が低く肩までの黒い髪を普通に下ろしている。どこか幼い印象をうける仕種は子供の中身はそのままに成長した様だった。
初めは神田が一人で静かにお茶を飲んでいたのだが
少しするとがやってきて勝手に神田の対に座り勝手に話し始め
また少し経つとラビがやってきてをカイロ代わりに抱きついた。
人が増えていく毎に比例して神田の眉間の皺も増えていった。
ラビは先ほどまでに引っ付いていたのだが都合よく神田の湯呑みが頭にヒットして已む無くその場から離れる。
「が怒るんならまだしもユウが怒るんオカシイと思いまーす!」
「黙れ色魔」
「しきッ」
うわヒデェ、と雫の垂れる髪をそのままにラビが顔を歪ませる。
「いいね、それじゃぁ今年のラビのあだ名は『色魔』で行こうか!」
「イヤァァァア!」
当のは怒る様子も微塵とも見せずにラビの反応を見てケラケラと笑い始める。
あまり気にしていないのかもしれない。
「手前ェら…一応世間は新年明けてんだ。ちっとは成長見せやがれ」
「ユウの目は節穴さ。俺は勿論としてもちゃーんと成長してるさ」
濡れたバンドを外しながらラビがニヤリと笑う。
水分を含んだオレンジ色の髪がへにゃりと落ちた。
「お、ちゃんと見てるね色魔!」
「スミマセン様普通にラビと呼んで下さい」
「…成長のせの字も見えねぇ」
不名誉なあだ名を敢行するに頭を下げるラビ。
神田は不可解だとばかりに舌を打った。
「ほれ、よぉーく見てみ?」
神田の隣にラビが腰をかける。
ラビに指をさされては居心地悪く居住まいを直した。
「……ちっこい」
「怒るよ神田」
神田の素直な感想にはむっとして言い返す。
「ハッ、事実だろ」
鼻で笑われ好戦的な言葉にが徐に立ち上がる。
テーブルを避けると肩を回し始めた。
「ぃよーし、ラビ、神田押さえてて。今年の初暴力は神田だよ」
「オッケ!」
ラビが満面の笑顔で後から神田の肩を掴む。
「うりゃ」
「あ?」
「うわッ!」
どん、と床が響く。
ラビは尚もニコニコとしたままで床の上に転がる二人を見た。
急にラビに突き飛ばされた神田はそのまま前倒しに倒れ、前方で拳を構えていたを巻き込んで床に倒れこんだのだった。
頭を起こしてが非難がましい目でラビを見る。
「痛いー! テーブルの角に腰が当たったー」
「テメェ何しやがる!」
「あ、ユウそのまんま!」
抜刀する勢いで睨みつけてくる神田を制止する。
腕で体を支えたまま半端な体制で神田の動きが止まった。
「ほら、も成長してっしょ?」
「は?」
自分の下敷きになっているを見る。
見慣れた少女が不思議そうな顔をして寝転がっていた。
「……変わんねぇよ」
舌を打つと神田はさっさと体勢を立て直し、床から離れた。
もさっさと立ち上がって埃を払う。
「あーもう。胸だって胸。ちょっと胸あんの」
もう一度神田が眉根を寄せながらを見る。
「…………ああ。成る程」
「えぇぇぇ何ソレ、私女なんだから胸あって普通じゃない!」
「まぁ成長は人それぞれだしー」
「悪かったですね発達途上で」
拗ねたようにが口を尖らせる。
ラビは一瞬考えた様子を見せ、
「発達途上っつか、ひんny…や、無乳?」
神妙な顔で呟いた。
「幼児体型」
「ぶはっ」
神田が喉の奥で笑うとラビが同調して吹き出した。
「オーケー、二人ともそこ動かないで。季節外れの紅葉プレゼントしたげるから」
「えー俺の愛情のこもったキスの方が良いー」
身をわきまえないラビの横柄な要望には一瞬動きを止めたがは自分の右手の平を顔に寄せて軽く口付けた。
「ほーら、間接キッス! いくよー」
嬉しそうに手の平を見せて微笑むに殺気を覚えてラビは数歩後ずさる。
「え、いやそうじゃないって! 直接でお願いします!」
「あ、ちょ、逃げないでよ!」
一歩進めば二歩、二歩進めば五歩離れる。
は身を乗り出してラビを捕まえようと手を伸ばすがヒラリとかわされソファ裏に逃げられた。
「……進歩ねぇ」
ソファを真ん中に追いかけごっこを始めた同僚二人に呆れた様子で神田がため息をついた。
神田の場合、ヒロインがちょっかいかけられてるの見たら「俺の女に手ェ出すな!」って感じだと思う。
※注・女と書いてムスメと読む。
古文体!
三人の年齢は大体13〜15くらいの設定。まだ若いから神田もこの手の会話にもまだのってくる(笑)
文章が全然安定しない…というかネタも話も微妙なのでゴミ箱行き。
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