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※Dグレ部屋で名前変更しないと名前が@になります。
「トリック・オア・トリート!」
「悪戯されたくなきゃお菓子寄越すさ!」
「帰れ」
バン
「締め出されましたよラビさん」
「じゃぁ悪戯するさ」
祭りの準備
「で、神田の部屋のドアぶち破ったワケですか」
呆れたような感心したような声でアレンが言うとはソファの背凭れに凭れかかったままため息をついた。
談話室の一角でエクソシストの三人が適当に暇を潰していた。
「そのせいで去年は神田に追っ掛けられてハロウィン終わっちゃったのよね」
「ユウったらまたしつけーの」
「あれって完全に私ら亡き者にする目だったよね」
横でラビがケラケラと笑うとつられても笑った。
『なら最初からヤメときゃいいのに』アレンは言葉を飲み込んで並んでいる友人二人を見る。
いくら意見したところで止められそうな気配が微塵も感じられない。
「で、今年は何する?」
ソファにダラダラともたれかかったままが首だけ動かしてラビを見る。
「ドラキュラ娘と猫男」
「ラビ、それじゃ去年やったやつ交換しただけ」
二人してやる気が見られないのは当日まで幾分かの余裕があるからだろうか。
こういう時一度頭が鈍ってしまうと名案というものはさっさと逃げていく。
「わたしが子泣き爺するからラビ負ぶってよ」
「ソレ俺が疲れるだけじゃん」
「怪人☆蕎麦男とかやったら今年こそは神田もお菓子くれるんじゃない?」
「そんなB級映画のモンスターみたいなんはイヤさ」
悉く意見を一蹴されてが膨れる。
恨み言を言いながらラビの頭を何度も叩いた。
「アレン、お前やんネ?」
頭が叩かれっ放しのラビと目が合うと急に話を振られる。
アレンは一瞬フリーズした頭を無理から起動させて何とか首を横に振った。
を一日中おんぶして連れまわすのも蕎麦男も遠慮したい。
「当日はお菓子を用意して待ってます」
曖昧に笑うとがお菓子の言葉に反応して一人で喜んでいた。まだまだ先の話だというのに彼女には関係ないらしい。
視線をあげて窓を見るとそろそろ向こうの方の空が朱く焼けてくる頃だった。
「それじゃぁ、僕ちょっと資料室行くんで」
そう言って席を立つと並んだ友人二人が返事した。
「ハロウィン、楽しみにしててねー」
ドアを閉めようとするとと目が合い、が笑顔で手を振った。
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